バブルが弾ける以前には、証券会社と言えば兜町にある立派な店舗を構えた会社というイメージがありました。しかし、インターネットが本格的に発展し始めた1990年代後半になるとネット証券が誕生します。
証券会社は大きく分けると店舗に依存しない「ネット証券」と、実店舗の窓口や営業マンを通して業務を行う「店舗証券」の2つ。
さらに細かく分類すれば、「店舗証券」のなかには「大手証券」「中規模証券」「地方証券」の3つに分類できますが、ネット証券が発展している現代では個人投資家にとって大きな違いはありません。
「大手証券」はほとんどの人が聞いたことのある有名証券会社になり、企業の幹事証券を引き受けるなど大きな資産を取り扱っています。
自ら調査機関を持っているなど、株式市場の情報にも精通しているのです。
「中規模証券」はリテール営業に注力した方針を採っているところが多く、大手にはない特殊な分野で活躍している企業も存在。
「地方証券」はローカルに根付いた証券会社であり、地方取引所で力のある営業をしている優秀な証券会社もあります。
個人投資家のほとんどがインターネットを活用していますが、ネット証券のシェアはインターネット出現後、大変な速度で広がり、業界も社会も大きく変わったと言えるでしょう。
2015年(平成27年)にはネット証券と店舗証券の取り扱い量が逆転しているなど、特に個人投資家のシェアは圧倒的にネット証券経由で売買されています。